本日の映画『ビッグ・フィッシュ』

midori-ramao2004-05-19

息子というものにとって、
父親は特別な存在であるようだ。
いい手本にするにしろ、
反面教師にするにしろ、
父親の個性と対峙することで、自己確立をしてゆく。
この映画も、父と息子の話だ。
自分が経験してきた数々の冒険話を
息子に聞かせ続けてきた父。
成長するにつれ、父の語る現実味のない人生を受け入れられなくなった息子。
何年も会話を避けていた親子が、父の死期が近いとわかり、正面から向き合う時を迎える。
その時、父の人生の真実が明らかになる。
どんなに面白そうなテーマでも、監督と主演が気に入らなければ見に行かない。
ユアン・マクレガーの憂いなど微塵もない抜けたバカっ面が、この寓話的物語にぴったり。
例えば、これがメル・キブソン主演だったら見なかったな。(彼が裏にまわってるから『パッション』は見てもいいかなと思ってる)
映画は作り手の人生を常に反映する。
男児の父になったティム・バートンが、今、作るべき映画だったのだと納得。
父親が息を引き取るところで、目頭が熱くなった。
いつの日か、あたしも迎えなければいけない瞬間だから。