Deep熱海

midori-ramao2005-05-14

金曜、連れは社員旅行で熱海へ。一泊し翌朝に解散とのことで、私はこだまに乗り熱海で合流。品川から新幹線にのって40分ほどであっという間に熱海に到着。数年前、仕事で来て以来の熱海。夜に二回、朝一回温泉に浸かったという連れの顔は脂がぬけてゆで卵のようなツルンとした顔。「腰が痛い」というので理由を聞けば、いくつかある大風呂の中に10メートルほどの滑り台がついているものがあり、先輩たちと一緒に何回も滑ったらしい。楽しそうに滑り台を滑る全裸の30代、40代の男ども・・・かなり面白い画だ。覗き見したかった。

今日の目的は村上春樹都築響一らと共に出した「地球のはぐれ方」の熱海編にのっていた場所を回ること。まずはレンタカーを借りて、ツツジで有名な姫の沢公園へ。残念ながら大半のツツジは萎み見頃は過ぎていた。

そして今日のメインイベントである山の頂上にある五重塔、「風雲文庫」へ。『ヒーローの家』と書かれた入り口の看板を横目に入ってゆくとだんだん聞こえてくる軍歌。その軍歌をずっと耳にしながら戦争で活躍した世界の有名人たちの遺品を眺める。ヒトラースターリンたちの愛用していた品物からナポレオンの帽子、近藤勇の刀まで。村上春樹が書いていたように、それらが本物か偽物かどうかはもはやどうでもよく、ここまでの品物を集めこの施設を作った人の情熱とパワーに押され頭がクラクラした。一日ここにいれば左の人も右になってしまうんじゃないかと思うほどの独特な異空間。見終わった後は熱海を一望できる部屋で笑顔のオバ様が入れてくれた美味しい珈琲を飲む。圧倒された二人はただ黙々と珈琲を飲み景色を眺め、風雲文庫を後にした。

お昼に数年前、仕事仲間に教えてもらった魚屋が経営している定食屋に行こうとしたが、場所が思い出せない。熱海の繁華街を車でぐ何回かぐるぐる回った後、諦めて目についた定食屋に入る。ここも魚屋直営のお店。煮魚定食と刺身定食を頼んだが、可もなく不可もない味。熱海のすべての魚屋が美味しい魚を食べさせてくれるわけではないのだ。

食後は有名な熱海城の横にある『熱海秘宝館』へ。ああくだらないくだらない。風雲文庫とは違う意味でこんな館を作ったバカパワーに圧倒されたが。
海風で秘宝館のアクを落としながら車で網代を抜け、宇佐美温泉にある『うさみ観音寺』へと足を伸ばす。ここには巨大な観音像と驚くほどの数の水子像がある。触ると願いごとがかなうという<おさわり七福神>をなでなでして、髪をアップした色っぽい観音様を拝んだ。

レンタカーを返し、連れの先輩お勧めの干物屋へ。金目鯛の干物や味噌漬やえぼ鯛の干物を買い、熱海駅に向かう途中で・・・今頃になってみつけてしまった数年前に食べたメチャうま魚屋。まだ夕食には早くお腹も空いてない。今度熱海に来ることあったら必ず来るよ、「あづま鮮魚店」。

熱海に来るのは四度目だが、今回の熱海はかなり濃かった。ああ、お腹いっぱいだ。ゴチソウサマ。帰りは東海道線各停で1時間40分かけてのんびりと帰った。