こずえママ

帰宅途中、ドアを開けたスナックの前を通りかかったら、ママらしき女性がひとりカウンターに座り紫煙をくゆらせながら『苦しくたって〜悲しくったって〜コートの中では平気なの〜』と哀感漂わせ歌っていた。今夜この店がお客で賑わいますように―――と祈りながら再び家路を急いだ。