[食]ごはん日記∧料理日記

midori-ramao2010-05-14

ブリ夫の夕食は
・肉じゃが+筍
空心菜の炒め物
・糠漬け

父親と食事し、生ビール2杯のちょうどいい酔いに体をまかせて自宅に向かって歩いていたら、マンション隣のコンビニの前で、自転車に乗った小学校1年ぐらいの男の子が泣きべそをかきながら、キョロキョロしていたので声をかけた。
サイゼリアはどこ?サイゼリアでお母さんが待ってる」
どうやら、サイゼリアに自転車で一緒に向かっていた母親の姿を見失い、うろうろしているうちに道がわからなくなってしまったらしい。サイゼリアといえば、駅の向こう側でまったくの方向違いだ。「じゃあ、連れてってあげるよ」と駅の方向を指差したら、男の子が自転車に乗って走り出したので、必死に後を追い走る。すると、男の子から携帯電話の鳴る音が。
「携帯鳴ってんじゃないの?お母さんでしょ?」と聞くが、無視して携帯に出ようとはしない。「早く出たほうがいいよ。お母さんすごく心配してるはずだから」といっても「サイゼリア行く」の一点張りで繰り返し鳴る携帯は放置。「怒られるのが怖いんでしょ。早く携帯に出ればきっと怒られないから出なって」と言っても聞かない。
男っつうのは、この頃からすでに頑固な生き物なんだなあとあきれつつ、自転車と共に走りながら駅を目指す。
駅が見えた途端、「もうわかった。一人で行ける」と言い出すので「ここまできたら、サイゼリアまで送ってくから」と言うも、首を振って「一人でいいよ、もういいよ」と聞かない。「その自転車でどう駅の向こう側に行くのよ。離れてみてるから行ってごらん」というと信号を渡って駅に向かうもやはり自転車に乗ってるから、エスカレーターに乗るわけもいかず、ウロウロしている。(この間も携帯はひっきりなしに鳴っている)。
男の子の傍に行き、「あの地下通路を通ればいいよ。階段のところはあたしが自転車持ってあげるから」と自転車を抱えて地下通路を降り、しばらく歩いてまた階段を上がる。
駅の反対側に出て、サイゼリアの看板が見えた途端、男の子の顔は明るくなった。店の前で、「お母さん、あんた探して店にはいないと思うよ。店の中にいなかったら今度こそ携帯出なよ」と言うと、男の子はうなずいて店内に入ってゆき、私は小さな自転車の横で待つ。
そして少年が携帯で話しながら店から出てきた。「お父さんがすぐ向かえにくるって」と携帯を切って笑顔で話してきた。言葉通りすぐに自転車に乗った少年の父親がやってきた。
「○○近くで迷ってたんで連れてきました。じゃあ」と去ろうとすると、父親が「お名前を」と言ってきたが首を振って駅に向かった。
家についた時には酔いはすっかり醒めていた。あの家族はあれから最初の予定通りサイゼリアで食事したのだろうか。まあ、とにかくあの子が「どうして携帯に出ないんだ?」と叱られたことは間違いないだろう。