梅雨の合間の六本木にて

midori-ramao2008-06-09

先日、思いこみのせいで行けなかったモディリアーニ展。今日が最終日。夕方、六本木に向かう。
お昼を食べてなかったのでミッドタウンのベーグル・カフェでトマトのベーグルとスープを食べていたら、隣の席の友人らしき二人の男女の会話が聞こえてきた。女は夫との関係が冷め切っていて「子は鎹」状態であることを淡々と語っていた。夫の不甲斐なさを並べ立てていたが、聞いていると女の心の在り方にも問題があるように思えた。独身の男の方が一生懸命相談に乗ってる姿が健気だった。
新国立美術館に入るのは初めて。思ったほど混んでおらず、ゆっくりと観て回れた。
モディリアーニの人物画は、モデルのその時の精神状態と画家自身の精神状態がパレットの上で合わされ塗れ重ねられ、それがダイレクトに伝わってくる人間くさい絵だと感じた。100年前のモデルたちの哀歓が活き活きと身近に感じられて楽しかった。
初期の作品で「夫婦」という群青色っぽい絵があったのだが、我々夫婦とイメージが重なるような気がしてじっと見入る。その作品のポストカードは売ってなかったのが残念。
美術館を出て歩いていたら、インド人と思われる数人が道沿いの紫陽花を珍しそうに写真を撮っていた。確かにインドには紫陽花は咲いてなさそうだ。