ごはん日記∧台風日記

midori-ramao2011-09-21

演劇好きのIさんに誘われて劇団☆新感線の『髑髏城の七人』を観に青山へ。折しも今日は台風が関東に直撃するという日。しかし、ここ何年か関東直撃は回避でいていたので、どこかで「少し雨風が強いぐらいで大丈夫だろう」と高をくくっていた。
表参道エチカのフードコートでランチをすませ、青山劇場へ。この時も少し強め程度の雨。舞台終わりのカーテンコールの後、出演者が並んで出てきて、代表して小栗旬が「台風は今、静岡に上陸しております。くれぐれもお気をつけてお帰りください」と話した。
そして外に出てみたらとんでもない暴風雨で、表に出た途端、唯一のお気に入りの傘が一瞬で破壊され、全身びしょぬれになった。やっとのことで50メートル進んだあたりで、「あまりにもひどいからもう少しおさまるまで待とう」とカフェに入る。濡れた服を乾かしながら1時間ほど珈琲を飲んでいたら、ブリ夫から「電車が動かなくなるから、すぐ移動しろ」とメールが届いた。
また暴風雨の中に出て、必死で地下鉄駅まで行き、電車で渋谷へ。
すでに渋谷を通る電車は全線止まっていた。構内でブリ夫にメールを送ろうとしても送信されず。このまま待っていてもラチアカなので、しばらく飲んでいようということになり、地下道を歩いて109から外に出る。雨風は少しはおさまってたが、道玄坂の坂道に木が倒れタクシーが下敷きになっていた。救急車が止まってなかったので、タクシーに乗っていた人は無事だったんだろうなと思いながら、近くのBARに入った。
BARの店員に山の手線が動き出したら教えてと頼み、生ビールを飲んだ。Iさんとは妙にウマが合うので、最悪一緒に夜明かししても苦にならないなと思った。19時半頃に店員が「山手線、動いてます」と教えてくれたので、外に出たら雨はやんでいた。
「これで無事帰れるね」と笑いながら電車に乗って品川まで行ったら、とんでもない事態が待ち受けていた。横浜方面をめざす人が何万人と品川駅に押し寄せていて、電車から降りても身動きがとれないのだ。相鉄線沿線に住むIさんは夫に車で迎えに来てもらおうと電話してみたら、夫は夫で台風がおさまるのを待ちながら従業員とすでに飲んでいるとのこと。「ここでじっと待つぐらいなら、今夜泊まれるホテルでも捜したい」とIさんが言うので、人をかき分け必死で駅から脱出。
第一京浜は、震災の日と同じように家に向かって歩く人の波ができていた。田町方面に歩いてゆき、泉岳寺駅の前を通りかかる。泉岳寺始発の京急線に乗れることを思い出し、ホームに行くとタイミングよく羽田ゆきが止まっていて座ることもできた。Iさんは「蒲田で乗り換えてもまたいつ電車に乗れるかわからないから、羽田空港まで行ってリムジンバスで帰る」とのこと。近くに乗っていた女性も我々の会話を聞いて「私もそのルートで帰るわ」と話しかけてきた。
そして電車は京急蒲田駅に到着。ホームには思ったより人は待っていない。Iさんと別れ、駅を出てびっくり。西口も東口も入場制限をしていて、かなり先まで長蛇の列ができてきた。
家到着は22時半頃。ブリ夫も電車が動き出すまで会社の近くで飲み、20時ぐらいに帰宅したとのこと。久しぶりに台風の猛威を体感した一日だった。